谷保天満宮豊年祭は古式獅子舞2016

今年も例大祭の季節となった。大昔の天暦3年(949年)、天皇から獅子頭3基と天狗面を下賜った当初は神事として伝えられた古式獅子舞。
神事というよりも、村人が豊年を祈って始めた伝統芸能かのごとく、村人が楽しみながら守っている行事に思える。演舞には見せ場がいくつも工夫され、最近は出張舞台もあるようです。宵宮の提灯行列にしても本祭の万灯行列にしても町内会がつなげる獅子組の道行があり、市民で一斉に盛り上がる秋の祭り芸能なんですね。

9月15日は「獅子頭迎の儀」 この日から連日連夜の舞い稽古が24日の宵宮まで続く。

出稽古前の練習風景。先輩が獅子頭装着の手伝いをする。
9月16日(金)出稽古前の練習風景。先輩が獅子頭装着の手伝いをする。祭り当日、舞子になにかあったときに代替をするのは先輩たち。つなげるために、先輩たちも息が抜けない。

提灯行列や万灯行列の順番
9月24日(土)宵宮参りのはじまる。提灯行列や万灯行列の順番が張り出される。

各町内会から氏子がぞくぞく提灯持って参集。
各町内会から氏子がぞくぞく提灯持って参集。

 

谷保天満宮の階段下の本殿前の参道へ提灯行列が賑やかにつづく。
谷保天満宮の階段下の本殿前の参道へ提灯行列が賑やかにつづく。夜の8時頃から高張提灯・金棒を先導に天満宮の本殿の周りを時計回りに3周する。

あいにくの雨、獅子舞の儀は参集殿で行われた。すくっと立つ2m近い3人の獅子とそれを率いるかのごとく前に立つ天狗にはさまれ、子どもの金棒
あいにくの雨、獅子舞は参集殿で行われた。すくっと立つ2m近い3人の獅子とそれを率いるかのごとく前に立つ天狗にはさまれ、子どもの金棒使いの演舞。

小5年生の棒使い。大きい棒使いも4年続けるそうだ。
小5年生の棒使い。大きい棒使いも4年続けるそうだ。

谷保の古式獅子舞の天狗ははずせない。天狗は猿田彦命。道先案内人の役割は獅子舞いでも発揮される。
谷保の古式獅子舞の天狗ははずせない。天狗は猿田彦命。道先案内人の役割は獅子舞いでも発揮される。

飛び込んできた「馬鹿」がお獅子にちょっかいをだす。獅子を守る天狗との掛合いがおもしろい。昔は子どもたちが手作りの面をつけて、「馬鹿」と一緒に土俵にあがり、場を盛り上げたそうだ。
飛び込んできた「馬鹿」がお獅子にちょっかいをだす。獅子を守る天狗との掛合いがおもしろい。昔は子どもたちが手作りの面をつけて、「ばか」と一緒に土俵にあがり、場を盛り上げたそうだ。

仲良くなった3獅子と天狗で腰休めの舞い
仲良くなった3獅子と天狗で腰休めの舞い。

舞いの最期。「さらさらと、うちくるなみも、あとへ引く、、、、、、、」
舞いの最期。「さらさらと、うちくるなみも、あとへ引く、、、、、、、」

 

お囃子組の重鎮の笛
お囃子組の重鎮の笛。いつもはにこやかな農家さん

9月25日(日)例大祭は万灯行列から始まる。各町内会の万灯を力持ちが担いでクルクルまわりながら、天満宮へ。
9月25日(日)例大祭は万灯行列から始まる。各町内会の万灯を力持ちが担いでクルクルまわりながら、天満宮へ。

屋台が並ぶ祭り会場
屋台が並ぶ祭り会場

各町内会が飾り付ける万灯。大きいもので106kgもある。
各町内会が飾り付ける万灯。大きいもので106kgもある。町内会の力持ちによる万灯振りを見るとお酒の意味がわかってくる(笑)。

最後の下谷保大万灯(106kg)は境内へ。そして、獅子組の道行きが続く。
最後の下谷保大万灯(106kg)は境内へ。そして、獅子組の道行きが続く。

道行にも順番があるようで、「榊万燈」「ささら」「警固提灯」「金棒」「獅子組警固」「獅子組金棒」「拍子木童子」「棒使い童子」「天狗」「神主」「笛人」「獅子頭」「歌人」と続きます。境内の階段を大万灯に続いて道行が降りてくる様は見ごたえあります。

天狗に先導される獅子組
天狗に先導される獅子組道行

緑に映える赤い3獅子
緑に映える赤い3獅子

古式獅子舞のはじまりに獅子の神主のお祓い
古式獅子舞のはじまりに獅子の神主のお祓い

かたや、境内では万灯の喧嘩がはじまっていた。ダッシュしたが、今一歩遅く、喧嘩は終わってました。。。
かたや、境内では万灯の喧嘩がはじまっていた。ダッシュしたが、今一歩遅く、喧嘩は終わってました。。。

本祭のみに使う獅子頭と天狗面。普段は谷保天満宮の宝物殿にある。毎週日曜日は開館されている。
本祭のみに使う獅子頭と天狗面。普段は谷保天満宮の宝物殿にある。宝物殿は毎週日曜日に開館です。

 

かつての農村地帯も、現代は地域住民の生活スタイルが変わり、昔流のやり方でこんな立派な行事を維持していくのはとても難しいはず。でも、最近の例大祭の勢いは上り調子で、地域住民の熱い思いが伝わってくるのだ。最近の谷保はとても熱い。

天満宮獅子舞保存会前会長の佐藤利雄さんは「30年ほど前、この行事の存続が危ぶまれた時には、ここらへん一帯のお宅一軒いっけんをまわってお願いしたもんだよ。」と言われた。現会長の北島義昭さんに今後の抱負を伺ったときは「後継者問題は深刻だが、続けたいから、やってる。」ときっぱり言われた。自然への畏敬と感謝の気持ちを絶えず持ち続ける農家さんの思い。伝統は時代とともに変えざるを得ないものもあるけど、根底にある文化や思いは継いでいける。

例大祭が終わると、いよいよ今年も稔りの秋がやってくる。